テンナンショウ〔本草綱目拾遺〕
[異名]虎掌(こしょう)《神農本草経》
[基原]サトイモ科 天南星、東北天南星(ヒロハテンナンショウ)、異葉天南星(マイヅルテンナンショウ)などの塊茎。
[性味]苦 辛
[薬性]温 瀉 燥 降 散
[帰経]肺、脾、肝[臓象]肺金
[薬効・主治]湿を燥かし痰を化す。風を去り驚を定める。腫れを消し結を散らす。
熄風止痙 中枢性のけいれん、意識障害に用いる。
燥湿化痰 半夏に似るが、半夏は脾胃の湿痰、天南星は経絡の風痰、頑痰を除く。
神農本草経には心臓の痛み、肝熱、結気、積聚、伏梁、傷筋(筋違え)、痿(手足の麻痺)、拘緩(手足がかじかむ)を主るとある。
大まかに言うと痰湿を伴う神経、関節、筋肉の麻痺・痛みに効果があると言うことか、
天南星は毒性が強く、けしておとなしい生薬ではない。
炮製して用いるので、自生しているものを採取して服用したりしないでください。
方剤例:二朮湯:半夏・生姜・朮・白朮・天南星・陳皮・茯苓・香附子・黄芩・羗活・威霊仙・甘草
0 件のコメント:
コメントを投稿